ケチケチ奴隷合宿
鳥羽の旅館にいる。
和洋室の窓からは海、その先に答志島が見えて、手前は時々近鉄がスキール音を上げながらゆっくり通過する。
良!!!!!!!!!
前から旅館に着いてからのゴロゴロタイムが大好きで、旅行先で旅館に泊まるたび真っ先に畳に寝転んで持ち込んだ本を読んでいた。
「奴隷合宿」という概念。
「インプットをやめられない人達(インプットの奴隷)が、本を読むためだけに旅館に泊まる」という行為。なるほど、旅館でのゴロゴロ読書が好きならそのために泊まればいいのか。とてつもなくやりたい。
いままでは卒論に就活で、時間的、精神的な負担が多くそうそう手をだせるものではなかった。
ところが、数日前
就活が終わった。
来年の無職計画まで考えて周りに言いふらしてたところに青天の霹靂である。
「勉強してないわ〜」「テスト死んだわ〜」って言いながら高得点取る奴いるよね~みたいな、みんなが言いすぎてクソおもんなくなってきたあるあるに近いことをやってしまった。
で、謎の解放感で奴隷合宿を実現すべく旅館を2泊で予約、電車代は出せないので鳥羽までバイクを走らせた。
元々14000円だった宿泊費は、割引で5700円にまで下げられた。あとクーポン2000円分。経済を1μmくらい回してる感覚がある。
鳥羽は鉄道の撮影地に恵まれているらしい。幸い晴れだし……と天気予報を信じてカメラ担いで行ったらバカみたいに雲られた。
バカみたいに曇りやがってよ……
さて、「奴隷合宿」と言っても、参考動画で挙げられたような勉強になる本ではなく、小説やラノベなので、正確には原義から外れてるかもしれない。
あくまで「本を読むために旅館に泊まればいいのか!」という気づきを得たということで、かといって代わるような上手い言葉も見つからないので奴隷合宿とする。
今回読むつもりで用意してきたのは、
・同志少女よ敵を撃て(逢坂冬馬)
・空の器になに注ぐ?(綾加奈)
・女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす(みかみてれん)
の4つ。
百合作品の奴隷だった。
1日目は長旅の疲れで読書の体力がなく、食料調達のついでに散策だけ。あとTwitterとYouTubeとコンビニ飯。家と変わらん。
側溝の蓋に魚がいて、よかった。
翌日。
起きてすぐに朝食に呼ばれた。
まあ豪華ですこと。朝食なんて1ヶ月ぶりくらいじゃないかしら。
ものすごくちゃんとした朝食だった。煮魚ってレモン合うんだ。
部屋に戻ると睡魔が来たので仮眠。おやす……
───12時!?
寝すぎじゃん
なにが奴隷だ、こんなグダグダの奴隷がいてたまるか。
外は雨で、最高の読書日和。
気を取り直して魔法少女育成計画から読み進める。
ペラ……
ペラ……
〜15時〜
ペラ……
ペラ……
飯行くか……
〜18時〜
ペラ……
ペラ………………………… まだ半分?
〜21時〜
ペラ……パタン
あー面白かった!
行動原理や生き様に芯がある人は本当にかっこいいな! 内容が濃くて量も多いから夜になっちゃったな〜夜!!!!!!?!!!
1日が1冊で終わっちゃった
魔法少女育成計画、ライトノベルじゃなくてヘビーノベルなのを失念していた。まともな魔法少女、堅物の魔法使い、ショタ、ロリ、亀、34歳無職の入り乱れる500ページ超の圧倒的情報を読んだあとに読めるものなんてもう……
百合漫画しかないよね〜
きたない君がいちばんかわいい: 1【イラスト特典付】 (百合姫コミックス) https://www.amazon.co.jp/dp/B081DK4YW2/
疲れた脳に染みる……………………
読み終わったら0時。Twitterのまんが読んで寝るか〜
💘固定用
— つるせ💘🐩 (@tsuruse852) 2021年12月2日
Twitterに載せた全ての話に正式なタイトルと各回に対する一言コメントをつけて全体公開でまとめています。メディア欄を見るより楽です。https://t.co/oAWN8DF7Zb
創作垢(進捗あげたり喋る垢)は、こちらでございます→ @tsuruse8523 🤍 pic.twitter.com/hnaR9aHgNs
朝。
外
雨
嫌
バイクで雨で長距離はマジで嫌
「2輪はエンジン切っていれば歩行者」という法律の穴を突き、"荷物のデカい乗客"として電車にバイクを持ち込む裏技を……
旅客営業規則に穴はない? はい……
雨でびちゃびちゃになりながらバイクで帰宅したら、ポストが郵便物だらけだった。いくつかの置き配と不在票に対応しして、また家を出る。
今度は電車。
電車最高!
僕は趣味がメチャクチャなので、百合と旅行とさだまさしが好きです。
コンサート会場の平均年齢を上げてきた。
CDと違い、かなり声を張ってて嬉しかった。このライブ感が最高なんだよな……。
充実した3日間であった……。
帰りにセルフ式のうどん屋に入った。初めてで勝手がわからず、麺と飯セットみたいなのを食べたくて、でも後ろが常連らしき人でつかえてて、あたふたしてたら天ぷらうどんと天丼を食べることになってしまった。
胃・ENDってね
就活という名目
2日間にわたる就職試験のために山陰へ来た。
この試験に間に合わせるための1週間は本当に大変で、まだ胃が痛い。多分ストレス。そしてその前にnoteを上げたかったんだ。間に合ってよかった。
食べるドブ|かもの #note https://note.com/km_57/n/n8505e9eab249
こんなとこよりnoteを読んでね! カスみたいなサムネの画像作成に2時間かかってめっちゃ後悔しました。
心身はボロボロのまま、夜行バスでは満足に眠れず、最悪のコンディションで試験会場まで歩いていると、湖同士を繋ぐ川を渡らされることになった。これがまーーーーーー長い。
朝日に照らされる川。景色としてすごくいいものなんだけど、めっちゃ細いカヌーに2人で乗ろうとしてて笑っちゃった。乗れるんだ。
革靴で歩くというのはそこそこな苦痛である。一年間使ってるけど全然慣れない。未だに足が直角のまま着地するし。
一日目はウトウトしつつもなんとかかんとかやり過ごし、2日目の面接。
下に着る白シャツのつもりで樋口楓Tシャツ持ってきちゃった。
シワやば
どうせネクタイとスーツで隠れるからOK! と高を括っていざ面接、別の理由で死ぬほど詰められて終わり。
よっしゃ終わり!!!!電車オタクの時間じゃい!!!!
ウワアアアアアアアア
アアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアア
最高。めっちゃ楽しい。心身の充実を感じる。東海圏では消えてしまったものがここにはたくさんある。
今朝、面接官に訊かれたことを思い返す。
「今回は就職活動ということで、旅行、という訳にはいかないでしょうけれども」
「はい」
うっひょ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
来年も受けます!!! よろしくお願いします!!!!
動きにくいスーツを最大まで着崩して、めちゃめちゃでかいリュックを背負いながら列車を撮影。撮り鉄の立場が危うい昨今、面接官に見られたら終わりのムーブをしている。
一眼なんて持ってこられないのでコンデジで。連写の自由が効かないから一発で決めないといけなくて難しい。
これだけはいい光線で撮れた。有名撮影地は10kgくらいあるリュックを背負って移動するにはしんどかったのでパス。
振り子壊れてる?
やくもはずっと撮りたかったんだ。本当に楽しい。
なんやかんや時間を潰して、あっという間に夜。
今回一番楽しみにしていたもの。サンライズ。
最強最強最強最強最強最強最強
シャワーカードOK、ラウンジもOK、コンセントもすぐ空いてOK
完璧。
寝床OK
床が硬いって言われてたからどんなものかと思ったら、自宅のベッドと同じくらいだった。余裕で眠れる。
なんて人権なんだ……。これが最低ランクなんて……。
揺れとジョイント音とモーター音がめちゃくちゃ心地いい。電車で横になるってこんなに快適だったんだ。
スヤ
おはよう。
これこれこれこれ!!!!!!
目が覚めたら朝日のやつ!!!!これ!!!!
これよ!!!!
え、もう横浜?
アア……終わらないで……
東京、着いちゃった…………
降りるか……居座っても怒られるし……
東京の通勤電車、サンライズよりも広さはあるのになんだか窮屈だな……。横になったらダメなの?
東京でやること
- プリンセス・プリンシパルの映画を観る
- Suica作成
- Suicaのマイナンバー連携
いくぞ!
結果
- プリンセス・プリンシパルの映画を観た
- Suica作成した
- マイナンバーカードがロックされた
マイナンバーのパスワードを3回間違えてなにも出来なくなった。今度役所行ってきます。
涙止まらん
バスまで時間があるので、さっき見かけた30分90円の激安カラオケ店に入ることにした。
どうして……。
入店してから90円は会員価格、ワンドリンク制だと知り、いまさら断れずにたった30分で600円も取られてしまった。
東京怖すぎ。帰ります。
プリンセス・プリンシパル crown handler 第2章、良かった〜。あの神OPは劇場で観るととてつもなくかっこいい。アンプリもあった。それと第二幼女。
帰って寝て、明日も就職試験。
いま要綱を読んでいて気づいた。1次試験のときの受験票が要るらしい。
1次試験は確か9月。あんな紙ペラをひと月保管できてるとでも?
どうしようかな!!!!!!
10巻の感想
※「安達としまむらアニメ円盤特典④」のネタバレもちょっとだけあります
読後一日ぼーーーーっとしてた気がする。あとがきで「あだしまは8巻で完結、あとは後日談」って書いてあるけど、そんなCパートみたいな軽さじゃない。最高。
入間人間先生は言葉に表しがたい心情を文字に出力して、読者に感覚的かつ的確にそれを受け取らせる技術がすんごい(言語化能力のバケモン)ので、読書中は情緒を振り回されて読了後は余韻がよいんよいんになる。アーすごかった。アニメ放映時「駄ポエム」って言ってた奴は小説を読んでないか感性が腐っています。天才的表現に気づきなさい。
発売日に買ったけど、少しの間だけ読めなかった。なぜなら、アニメ円盤特典の小説で初夜~最期までを知った後だから。
重い。
そんなこと言ってたら一生読めないので、意を決してとりあえず本を開いて、まず一章の『Fantasy Sister』。これ、別の短編で出てきた陶芸家じゃんか。 しまむらの周りは女女が多いな……。
読み始めればするするといけるもので、そのまま『Astray from the Sentiment』 『Be your self』
重~い。
安達家の話。全人類読んでくれ! 宇宙人(広義)も読め! たった1°のズレでも何十年積み重ねればとんでもない幅になってしまう。それが島村家との対比で描かれていて、安達家の空気感を際立たせる。
娘も母も、後ろ向きな迷いがつらい。迷った末の「さようなら」「じゃあね」って、結果として娘は幸せな人生を歩めたし、独り立ちもしたから子育てとしては成功。じゃあ親としては……?
大人安達がハチャメチャに美人であった。
安達母×しまむら母が好きです。安達母はしまむら母と、安達はもちろんしまむらと仲がいいというのも不思議な関係をしているな。親親コンビのやりとりはテンポがよく、少し気楽に読むことができる。それでも安達母の”ああ、なにか失敗したんだろうなぁって思った”の重みはすさまじいものがあった。
親はもちろん人生をかけて我が子を育てたわけで、二十数年も一緒だった子を送り出したときに「失敗した」と感じる切なさときたら、読み手としては相当なものだった。安達桜が家を出たら二度と帰ってこないし、関係を取り戻す希望すらなくなる。ここで終わり。本当に切ない……。
安達桜側の「今から取り戻そうと思えばできるかもしれないが、そんなところに時間も労力も使えない」という諦めに近い心情が虚しい関係性を際立たせる。母も子も"そのくらいの人"という認識。どこかズレたままここまで来てしまったという哀しさ、どうしようもなさの章でした。
『The Sakura's Ark』『Cherry Blossoms for the Two of Us』
重~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アーーーー
過去の樽見回を見返すのに心構えがいるようになってしまった。
いつか来るとは思ってたけど、そうなんだけど。それにしてもしんどい。樽見もそうだったか。まあそうよな。絶対に幸せになってほしい。だーーーーーーーーーーーれも悪くないんだ、ここまでくると。友人としての樽見であれば、ある程度安達の独占欲の強さとの付き合いについて、しまむらが考え直す余地もできようが、なんというか、こうなってしまうと、本当に報われない恋だったし、樽見が本当に本当に本当に”良い奴”なのがどうしようもなく哀しい。
無理。
むり~~~~~~~~!!!!
家に帰ってからどれほど泣いたんだろうか。しまむら視点から見てもあんなに健気に頑張ってたのに。ぎこちない距離感を必死に埋めようとして、何度も誘って、一度はもしかして、と思って……。
『The Sakura's Ark』の雰囲気の生々しさは、最高潮のシーンだけでなく、別れまでが描かれているところにあるんじゃないかと思う。しまむらに着せた防寒具を受け取るときの樽見の気持ちなんて、もはや察するに余りある。
頑張って頑張って頑張って与えてきた気持ちを、最後に「受け取れない」と一個一個返されていく暗喩でもあった気がする。
「双方がなすすべなく関係が終わる」ということの残酷さ、やるせなさを丁寧~~~~~に描いてある。
なにが「女子高生ふたりのゆる~い日常」だ。そんなわけがあるか。
樽見としまむら、安達としまむらの対比は以前にもあったけど、今回のそれは以前に増して含むものが多い。
お揃いだったマスコットだけは引越し後も大切に飾ってあるあの描写が、さりげないながらもかなり響いた。最初の淡白だったしまむらからは考えられないほど様々な葛藤、苦悩を抱えている。安達がそうさせたんだよな、すごいな安達……。
しまむら、安達のことめちゃめちゃ好きじゃん。大好きじゃん。
救い、救いか……。樽見の死をしまむらが知ってたこと(円盤特典4巻)から、関係が完全に切れたわけではなったことが分かる、というところ?
呪いでは………?
該当部分を探そうと思って特典小説を読んだらガチ泣きしそうになり、あわてて閉じた。”最期”という文字で顔を覆ってしまう。まだ読み返せない。
ほかにも日野と永藤、あだしま同棲開始激甘イチャラブなど書くとこはたくさんあったのですが、樽見としまむらのことでいっぱいになってしまったのでここで締めます。しまむらの成長とか、変化とかももちろんあったのでちゃんと書きたくもあるな。読み返して追記するかも。
「この二人である必然性」を徹底的に深掘りしてるからこそのマジでしんどいシーンがきちゃった。砂糖と血を交互に吐きながら読んだ10巻であった……。
”遠くに、一緒に行ってみたかったな”
これ自由律俳句として後世に残せませんか? 安達としまむらがサンフランシスコに行くという文脈ありきで読むとしんどさ2倍!